2011年12月18日日曜日

リストのWeihnachstsbaum(クリスマスツリー)s186

大人になって始めるピアノは辛い。技巧的に上達せず、指が回らないというもどかしさ以上に、音楽というものが分からない。「ゆっくりでもいいから、歌うように弾いてください」と指導していただいても、そのうたごころが私にはない。リズム感はないし、拍感もわからない。ものぐさなので、カウントするのも面倒だし、呼吸のタイミングもわからない。
練習中のハイドンも、先生曰く、「その場でどじょうすくい」。音楽が前に進まない。
ところが、ピアノを弾きたい、という憧れは小さい頃からあった。
だけど、作曲家の誰それの曲を弾いてみたい、というような気持ちは全くなくて、洋楽ヒットポップスの合間に小耳に挟んだ、ちょっと変わったエキゾチックな音楽をピアノやギターでさらりと弾けたらいいなと思っていた。バッハやチェンバロ、古楽などは、聞いたら好きだったし、バッハをチェロで弾けたら格好いいなあと思っていた。
私にとってクラシックは無縁の世界で、ベートーベンやモーツァルトなど一括りで皆同じで、興味がなかった。
レッスンで一番困ったのは、弾きたい曲が何なのか自分でもわからなかったことだと思う。
それが、初めて発表会に出たのが、10年以上も前のクリスマスのことなのだけど、他の生徒さん達が弾くピアノ曲にびっくりした。楽しくて興味深い曲が意外とあった。小さな生徒さん達を追うように、私でも弾ける曲を探すようになった
技巧的に易しいが、聴き映えがする曲。  そして、あまり知られていない。
練習していても、聞いていても飽きない曲。面白くて、べとべとしていなくて、美しい。

リストの小曲を知るようになったのは、ここ数年のことで、リストの曲を弾くようになるとは、と自分でもかなり驚いた。
皆さまのブログや海外のYouTube、無料楽譜サイトのおかげである。こうして、私が知らない曲に遭遇して、へえっと驚いている間に、小さな子どもたちは、あっという間に上達して、私を追い越していく。そして、子どもたちは、自由に楽器を鳴らしたり歌を歌ったりして、世界を広げていっている。

では、クリスマスも近いので、
リストが孫娘のために作曲したピアノ曲集(全12曲)です。
詳しくは、
  左のサイドバーにある<ピアノ独奏曲・協奏曲>をクリックしてvol.8

今年は4番を練習しようと思いましたが、間に合いませんでした。
一昨年は1番、去年は9番を練習しました。