2011年12月4日日曜日

フェルツマンのハイドン

もうよく覚えていない日の話です。まだテレビがうちにあった頃のことです。
お昼前の11時過ぎ、ふとBSをつけたら、クラシックアワーで、
ピアノのソロコンサートの録画を放映していました。
聞き始めて、これはと興奮し、ネットで演奏者とプログラムを確認すると、
フェルツマンがハイドンを演奏中だとわかりました。
全音楽譜ソナタアルバムに載っているかもと探したら、
プログラム2番目のハイドンHob.XVI:34があり、
フェルツマンが弾く第3楽章のリピート部を楽譜で追いながら、
さらに興奮しました。覚えやすいメロディなのに、知的でクールなのです。

あの日の興奮は、正確には思い出せないから今さら書こうとは思いませんが、
ハイドンが好きになったあの一瞬は、
このフェルツマン氏のおかげです。

それまでは、ソナタアルバムのせいで、退屈な人と決めつけていました。
この曲を知らなかったのは、最初の曲から次の曲へ進めなかったからです。
トランペット協奏曲か何だかが流れていたのを、
ちらっとラジオで聞いたときは面白いと思ったのですが、
まさかピアノで弾きたいと思うようになるとは。
もう着られない服ばかり、と思っていたタンスの中から、お宝を見つけた感じでした。
Hob.XVI:34にたどり着けてよかった。

ソコロフのハイドンも聞き、
自分でも弾いて、先生にもレッスンで長い間見てもらいました。
いつものことながらうまく弾けず、仕上がらず。
今でも、何と言うことはない、淡々とした第3楽章が好きです。
口笛を吹くようなメロディーと乾いた感じ、そして、ちょっと切ない。

当時ネットに出ていたレビューで印象的だったのが、
東京演奏会巡航さんの記事で2007年です。5番目にあります。
掲載されていたフェルツマンの写真も格好よかった。
再放送も重ねてあったようですが、YouTubeにアップされていて、有り難いです。
2007年ということは、練習したのは3,4年前の話になりますね。