2012年11月25日日曜日

自分で自分の首をしめない、その2

前回の続きで、ピアノのお稽古に関連することを書こうと思ったけれど、書きたかったことの大半は忘れてしまった。
要するに、弾き始めはテンポと曲想を思い浮かべ、自分の弾ける速さで弾き始めないといけない。なのに、弾けるところの速さで弾き始めるから、難しいところになるとテンポが落ちてしまうか、急いで弾いてミスをしてしまい、それは自分で自分の首を絞めているようなものだ。

ということを何十回も先生から注意されている。
最初、ほんの何秒か時間を取るだけでいいのに。それを惜しんで急ぐからいけないらしい。

私は、体や指が覚えているかと思って弾き始めるのだが、何でも準備無しでいきなりは無理だもんね。

ところで、この間のお稽古ではなかなか腑に落ちることが多く、おまけに休日で雨だからと迎えに来てくれた家人(夫と書くと嫌がる)との帰り道での会話も、有意義だった。
昼前だったのでお昼ご飯の話になっていたのだが、家人は、おネギの切り方や盛り方の話を始めた。女性(私)は「投げるように盛りつける」が、男性(料理家や家人)は「そっと置く」というのである。
女性は手際ばかりを重視して、手間を抜きがちで、ささっとやってしまう。
反対に男性は盛り付けに十分に時間を取るという。大きなものを扱うときは大胆に。細かく切るときは繊細に。
「繊細なときほど、ゆっくりとした動作でやるんだよ」と家人が力説する。

ふんふんと聞きながら、レッスンで先生から注意いただいたことを思い出す。

8分音符や16分音符が出てきても、急がない。速く弾いて誤魔化さない。十分に時間を取ってもいいくらい。とにかく、あわてない。

反対に4分音符ははしょりすぎで、音価が短くなりがち。
特に私は音が前に行かないで真下に落ちていく弾き方になっていて、実際の長さが足りないのに一休み入った感じになっていて、次の音につながらず、
「いつまで指を置いておくの、伸ばしているの、次は何なの?、と聞こえます」と先生がよく仰る。

と、おネギの切り方を音楽に転換して話を聞いていたが、家人が「送迎付きで優雅なお稽古だね」という。
うーん、何とも地味な古い車に乗り降りするオバQです。お稽古も不況で回数を減らしています。

そうだそうだ、自分で自分の首を絞めることもできるけれど、自分で自分を解放することもできるのだった、そういう話なのだがまた今度。





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*ステンレス皿は、香川のSteal Factoryさんです。