うさぎの聞きかじりとは言っても、あまりうさぎには思い入れがない。というのは、私は前歯が大きくてウサギに似ているからで、自分に精一杯だからだ。ただの齧歯類かもしれない。だが、一度うさぎにこだわったことがある。
10何年前のことだが、ある人が葉書をくれた。何でも、知り合いがこれから自然食品や雑貨を扱う店をオープンするとかで、うさぎのロゴが付いていた。それがうずくまった兎で顔が小さくて耳は長く左右に跳ね上がっていた。自分のスタンプにして、あちこち押して回りたいくらいだった。
葉書を持って訪ねてみると、ひっそりとした佇まいの小さな店の中に、背が高く色の白い女性がいて、そっと静かに応対してくれた。うさぎに相応しいと思った。私はねずみで十分だった。
以来、油こしのフィルターや調味料を買いに行くことがあったが、お店のオープン時間に合わせて行くのが難しかった。残念ながら最後に寄ったとき、もうすぐお店をお休みする予定だと言われた。ネットで販売されていたのもその時初めて知ったが、サイトにはあのうさぎのロゴはなかった、と思う。
追記 i Webは6月末で終了したので、お散歩浪花編さんのサイトはご覧いただけません。
画像は京都国立近代美術館から
竹久夢二とセノオ楽譜で検索すると、いろいろと知ることができて、無知な私は勉強になった。セノオ楽譜(国立音大PDF)。竹久夢二伊香保記念館館長ブログ(2008.10.20)、同ブログ展示内容のご案内「文学」7(2008.10.23)に夢二の「点灯屋」の詩。
「遊行七恵の日々是遊行」さんが、「高畠華宵と竹久夢二を楽しむ(2006.10.20)」に楽譜とうさぎマークのことを。昨年京都国立近代美術館で開かれた「川西英コレクション収蔵記念展・夢二とともに」の感想では、うさぎマークの小さなことまで見ていらっしゃった。
今、気がついたが、私はもう、何かの動物に似ているなどという年ではないのだった。