2013年1月23日水曜日

人でもモノでもなく場所で買いたくなるとき

誰もが考えることだろうが、日銀のしらかわ総裁、後任が後白川だったら嫌だなあ。

ところで先日、久しぶりに、夫と車の試乗に出かけた。うちの車は古いので、買い替えの準備をしておかないといけない。

家を出る前にディーラーのアクセスマップを確認し、勝手知ったる市内なのですぐ分かるだろうと思っていたのだが、最初通ったときは分からなかった。看板やショールームらしき空間が見あたらないのである。

無いというと、うちの車にはナビが無い。
10年以上前に購入したとき、ナビは要らないと私が強固に主張した。それまで知らないところでも大都市でも、地図だけで平気だったので不要に思えた。何と言ってもあの画面が好きではない。

だが、この日ばかりは、「ナビがあればね」と口から出そうになった。

新しい車でもナビをつけるつもりがなくて、iPadなどで代用したいと思っているから、必死でこらえた。
なのに、そのiPadやモデム類を持ってきていないし、携帯電話も最小限機能の携帯で、地図は出せない。少々焦ったが、ショールームは無事見つかった。反対方向から行くと、看板が見えた。

着くと、営業の方がすぐ応対に出てきてくれたのが嬉しかった。うちのは古くてヨレっとした車なので、行く先々で、あまり相手をしてくれないのではないかと心配する。予約はしていなかったが、タイミングよく試乗できた。お目当ての車は割と重厚な車で、だんだん候補の車が大きくなってくる。あくまで、大衆車セグメント。


後部座席が広いのはいいが、全体に大きめの服を着ているような少しダボッとした印象を受ける。

一回り小さいスポーツタイプの車も見せてもらった。ジャストフィットというよりタイトかな。もう少し余裕が欲しいし、しおれかけの中高年の私達夫婦がセットで乗り降りすると、雰囲気が合わなくて車には気の毒な感じがする。

接客してくれた方は、大変感じがよくて、またメーカー自体も他と比べたら馴染みがあるほうなので、話がしやすかった。私のきょうだいが(赴任して)いる県で生産しているから、好調ぶりを聞いたことがある。


それにしても、ここ2年近く、ディーラーを数カ所回って営業の方とお話をしたが、みんな個性もそれぞれながら好感が持て、どの人からも買ってあげたいと思った。

このたび担当してくれた方は知性派という感じ。今はお若いが、数年経てばもっとそのメーカー車にぴったりなことだろう。今でも、十分だけれど。

ところで、私はたいした用もないのに、トイレを借りた。前に「アルミのゴミ箱」(10/1)というタイトルで、うちの車のディーラーでトイレに行った話を書いたが、やはり誘われるようにトイレに行ってしまった。
入ってみると驚いた。普通にしていたら普通のトイレなのに、個室に小さなキャビネットがあって、おもてなしめいたグッズがあれもこれもと飾ったり置かれていた。

うううう。一体変ちくりんなお皿の上に何を置いているのだろうか。アロマキャンドルかな。火気厳禁だから違うよね。小さなバスケットやら仰々しそうなものとか、手作り作品コーナーに来たみたいだ。

ここが広島本社のショールーム(のトイレ)だとは思えない、このがっくり感。

その点、うちの車のディーラー(のトイレ)は、よかった。

あの、何ともない普通の感じ、がいい。
でも悲しいかな、あそこは土日でもお客さんがほとんどいない。
その点、このメーカーさんは、次から次へとお客さんが来ていて活気がある。働いている方が幸せそうだ。一昨年寄った、車は売れているけれど、キツキツした感じだったところとも違う。

ふと、車より点検や故障したときにお世話になる店のことを考えてみる。うちの車のディーラーは、車が売れていないから、社員の方々はお元気がないけれど、
こうしてあちこち回ってみると、やっぱりあそこが一番いい。

と夫に話すと、

車にはトイレは積めないよ、と言われた。
別にトイレがいいわけではない、ただ、あの何でもない感じが好きなだけだ。そうそう、素っ気ないようでも、妙に雑誌類が充実していて、よそでは見かけないちょっと贅沢な感じがいいのだが、もうコスト削減で置いていないかもしれない。HPも趣味が悪くなっていた。

それにしても貧乏人には選択肢がない。お金持ちは自由に好きな車を買っている。失敗したら、買い直せばよいのだ。お金があるって何と自由なことだろう。


*現代ビジネス ポール・グルーグマンの「高所得者増税」論文を全面公開

「金持ちには応分の負担を、そして労働者には適切な賃金を」

*「中銀は選挙で選ばれた議会に服従させられるべき」  今日の覚書様