2013年1月18日金曜日

少しずつ片付ける

今週は何となく、そわそわして気になることが多い。

でも、それらはみんな省略。

さて、前回子どものことを書いたが、諸星大二郎のコミックで、ある少年の話があった。得体の知れない塊のような生き物を河原で拾ってきてこっそりと食事を与えていたら、その生き物もいつのまにか両親とともに食卓を囲むようになった。
グフグフとしか言わない気持ちの悪い塊なのに、両親は知らない顔をしている。

とここまで書いて、検索してみたら「子どもの遊び」というタイトルで、主人公は子どもではなくお父さんのほうだった。子どもが物置に隠して遊んでいる奇妙な生き物を見つけて、お父さんは箱に入れ、自転車に積んで捨てに行きかけたのだった。すると、箱の中からその生き物がお父さんに呼びかけるのである。

うわあ、いっきょに諸星さんの絵が思い浮かんでくる。
それはさておき、私のストーリーの思い出し方は、お父さん目線ではなく、子どもの立場からだった。これは、何か格好の分析対象になるかもしれないが、その奇妙な生き物のこと。
すっかり家の中に居着いてだんだんと人間の形をしてくるようになる。お父さんはそんな生き物が町のあちこちで見かけられるのに気がつく。隣の家にもいた。やがて、奇妙な生き物の代わりに息子のタケシ君はいつのまにか消えていなくなっている*。


この気持ちの悪い漫画をうちの子どもも読んだ。
それから何年後か、子どもは高校のバザーにそのコミックを出していた。古くて汚かったが売れたようだ。


ということで、我が家ではときどき、親子で互いに探りを入れて「いつもと違う気がする、どこかで入れ替わったのじゃないよね」と確かめることがある。平和な一家である。
これが子どもを怒ったり心配したりしているときは、もちろん我が子と信じて疑うことはない。
だけど、本当のところ、どうだろうか。私も昨日の自分とは似て非なるものかもしれないし、同じかもしれない。まあ、そりゃ、違っているだろうけれど。

話が脱線しそうなので、今日はここまで。
そわそわしている理由の一つは、今、あちこち片付けているのだった。モノが少ないので散らかってはいないが、昨年は丁寧な掃除をあまりしていないから、家の空気がどんよりとしている。
大陸からの黄砂や大気汚染物質も酷いけれど。

ついでに全然関係ないが、ギリシアでプラトンゆかりのオリーブの木が持ち去られたらしい。冬の燃料目的か、ということらしい(47ニュース)
ギリシアといえば、財政危機よりも怖いのが不法移民だと昨年、ニュース記事を読んだのが印象的だった。



*あらすじは、「第4話・タケシを狂わせろ」さんで。