2013年6月22日土曜日

『フランバース屋敷の人々』のテーマ曲が、実に耳に付く。

夏になってしまった。
お昼ごはんがビールで、晩ご飯がソフトクリームだったらいいのに、と思う。
今日は雨上がりで、涼しいくらいだけど。

ところで、先日、馬が好きな方にお貸ししていた本が返ってきた。もう、40年以上前に書かれた『フランバース屋敷の人々』(イギリス、K・M・ペイトン著)三部作である。

そのシリーズは、第一次世界大戦前後のイギリスが舞台で、第一部は、12歳の少女クリスチナがロンドンから田舎のラッセル伯父の家に引き取られ、二人の従兄弟や屋敷の使用人たち、地方社会の人々との交わりを通して、どうたらこうたら、という物語である。
この第一部の主役は何と言っても馬だろう。クリスチナはラッセル伯父にまず乗馬を習うように言われ、馬に親しみ、狩りを楽しみ、レースを観戦する。最後は狩猟舞踏会にドレスアップして出かけるまで成長したクリスチナも、馬とは違う乗り物に乗ってフランバースを後にする。
その最初の一冊だけ、小学生の頃に買ってもらい、箱入り装丁の表絵が大好きだった。乗馬服に身を包んだクリスティナの後ろ姿が堂々と格好良くて、こんなふうに馬に乗れたらと憧れたものだった。

このシリーズは時々、読み返してみると、面白い。クリスチナが将来受け継ぐ両親の遺産だけが乙女チックなファンタジーだけれど、辛くて(からくて)現実的な筆致で綴られていく。

お貸ししていた方も非常に気に入ってくださった。
「実はね、続きがあるんですよ」
と話すとびっくりされていた。

三部作の物語は後味よろしく、完結だったはずなのに、好評すぎて読者に後押しされて続編が出たらしい。大人になってから知った私は、急いで買いに行ったのだが、読んでがっくりしてしまった。私に限らず、大概の人は読むんじゃなかったと思うだろう。

ところが、これもまた時間を置いて読み返したら、思わぬというか気に入らない展開を受け入れてしまったし、前の三部作と同じで読み返すほどに分かることがあったのだが、その四作目はどこかに行ってしまって、読み返そうにも手元にない。


さて、この物語ならドラマ化されて、動画に上がっているかもしれないと検索すると、70年代にドラマ化されていて、ファンの方々が少しずつアップしてくださっている。


YouTubeの「Flambards episode one」 、最初の方が、かなり長く見られて嬉しい(クリックしてみてください)。でも、何故かこのブログには、そのままアップできないのが、残念。


いきなり終盤で申し訳ないけど。
Flambards TV series Final/Credits



テーマの音楽が、70年代の音楽で、何だか不思議。制作は70年代初頭かと思ったら1979年なので、80年代寸前の音楽なのだろうが、どうもそういう気がしない。

シリーズ四作目とおなじくらい、がっくりしたのが、演じる人たち。
20世紀初頭の時代に合う顔立ちか70年代の顔立ちなのか、どうしても馴染めない。

マークは、一作目から常にハンサム、美貌の持ち主、魅力的だとしつこく書かれているし、クリスチナの友人ドロシー、彼女も圧倒的な美貌の持ち主のはずなのだが、両者とも、イメージとは違う。
圧倒的に美しい人たちは、圧倒的な美男美女に演じて欲しいと思う。

そして、ディック、彼は淡いブロンドとで、マークとは別のタイプながら匹敵するくらいハンサムなはずなんだけど。
主人公のクリスチナは、端から自信満々すぎて、いつも笑顔なのに可愛く思えない。

と違和感ありで残念なのだが、このTVドラマは全編見たいと思うし、結局この人たち、これだけ印象的なら、ドラマはリメイクしにくいかもしれない。



テーマ曲とともに




レコードのノイズが入っています。
ライナーノートに、
TVシリーズの人たちが写っていますが、
イメージ的には途中のこんな方たちの方がまだしっくり来るかな。

ともあれ、動画主さんたち、ありがとう。