2013年2月3日日曜日

いっぱい、聞きかじってきた

2月1日、何だか騙されているような気がする。
2月2日、何だかあえて印象が薄い。
これは暦の感覚のことなんだが、あとに、節分、立春と続くせいだろうか。

さて、このあいだからについて話を書きかけていたのだが、さすがだけあって道のりは遠いし、脇道へ逸れていってしまうので、今日はまた車の話で前回記事の続き。

車が趣味ではないが、車検の時期や走行距離20万キロに近づいているので、目下最大の関心事となっている。
できればもっと長く乗りたいのだが、燃費が悪くてガソリン代が負担である。

でも、これはと思うような車が無い。
そんな折り、先週ひょんな展開で車Aを試乗しに行ったときに、突然名前が浮上してきた車がある。地味で不人気らしい。Aと同じメーカーなのに、その名を出すと営業の人たちが狼狽えた。積極的に売りたくないようだ。
それならば買い手にとってはよい車だろうと益々惹きつけられたが、展示試乗車は県内に3台くらいしかない。

幸い中古車があったので、先に見に行ってみた。年式は昨年で新しく、カタログよりずっと実物はきれいで好ましい。中はさっぱりとしているが、落ち着いていて貧相ではない。我が家は高級感は要らないから、これくらいでちょうどよい感じ。
飽きずに長く乗れそう、ということは回転率を考えるだけの販売なら、売り手は嫌がる。
また、そのメーカーを好む人たちからはテイストが違うようだ。至れり尽くせりのおもてなし感がないし、ステータスシンボルでもない。知名度が低い。

つまり不人気車の王道で驚くことではないのだが、この中古車販売店の担当者から話を聞いて改めて感じたのは、いまだ回転率だけの販売の仕方が主流なのかということだった。
今の若い世代は、自分の価値観を大事にすると思うから、販売の仕方や車も変わってきているのではとないかと暗に思っていたので、意外だった。
道理であの車Aは、中に乗り込んだときから降りたくなるような車作りをしているわけである。車自体を5年後にヨタヨタと壊れるように作っているわけではなく、わざと飽きるように作っているとはさすがだ。

その点、同じメーカーでも高級車になると、きめ細かく配慮がされていて、他のメーカーに流れることはなさそうだ。
輸入車も200万円台でも中を覗けば、バランス良く作っている。10年前、うちの車に決める前に、Vサインで笑っている車を見せてもらったが、上品にまとめてあった。そのメーカーは本国では大衆車なのに、販売戦略がうまいようだ。何よりロゴが大事なのかもしれない。
そういえば、近所のお店で外車ばかり止まっているところがある。アウトレットの衣料品店なのだが客筋がよくて、最高級車や個性的できれいな外車ばかりで面白い。
お金があるから輸入車というのでもなく、内外のバランスが取れていて落ち着くのが魅力なんだろうな。

ところで、今回担当してくれた方は、車が大好きなおじさんで質問をすると何でも答えてくれたし、中古車市場の話も海外まで及んだ。
話が芋づる式に出てくる。
会話は弾むがそろそろ帰ろうかと、だんだん場所を移動するのだが、見に行った車は一番壁際を制していたので、横長の店舗中央まで距離がある。おまけに中古車に囲まれているのでその都度、おじさんの解説が入る。
車自体ではなく、その車体の需要が生まれる理由とか、その車種が中古車市場でどういう位置づけかとか社会現状を語ってくれる。興味は尽きないが、じりじりと我が家の車まで来たときは、さすがにほっとした。

「話し出すと止まらないもんで」とおじさんも苦笑しながら、名刺を渡してくれた。

「もっとクルマの話、しませんか」と書かれてあった。
もうお腹いっぱいです。

今日はここまで。